2010年11月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2287ページ
■シューマンの指 (100周年書き下ろし)
平凡な音楽教育を受けただけの私には難しすぎるシューマンの解釈。とはいえ、この作品を読みながらシューマンを聴きたくなったのはたしか。読んだあとはまた違った印象を受けるだろう。難解な音楽理論を抜きにすると、主人公の高校時代に同じ学校の生徒が殺され、犯人は誰かというミステリ。最後の手紙は衝撃だった。やられたー!
読了日:11月29日 著者:奥泉 光
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/8655799
■謎解きはディナーのあとで
執事が有能な探偵をこなす推理小説。こうなると刑事であり財閥の令嬢である主人公はもはやただの飾りにしかならない?!設定はおもしろいが、事件や推理はあっさりと描かれている。あくまでも短編向き。影山という執事の、宝生家に仕える前の経歴が気になる。
読了日:11月29日 著者:東川 篤哉
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/8650114
■「今泉棚」とリブロの時代―出版人に聞く〈1〉 (出版人に聞く 1)
たしかにリブロが文化を牽引していた時代があった。仕掛人が今泉氏や小川氏だったとは当時の私はもちろん知らなかったが、リブロの文化的事業にはずいぶんお世話になったし、なによりアール・ヴィヴァンの存在は大きい(エッシャーに出会ったのもアール・ヴィヴァン絡みだった)。本書は文化的背景とともに当時の出版業界の内情や、書店員の求められるものなど、なるほどと思うことが書いてあっておもしろかった。
読了日:11月23日 著者:今泉 正光
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/8575442
■オルゴォル
新聞連載時に途中から読んでいたので、初めから読めてよかった。今まで朱川作品にはあまり馴染みがなく、こういう形で出会わなければ読まなかったかもしれない。出会いは大事だ。10歳のハヤトが、近所のおじいさんからあずかったオルゴールを、鹿児島の知人に届けるうちにいろいろな大人と出会い、わずかな旅の中で驚くほど成長していく。こどもとは素直で吸収が早い。そんなみずみずしいこどもの内面がとても上手く描かれている。戦争の無残さや生きることの意味をこどもの目線からしっかりと伝えている。桜のメロディに涙。
読了日:11月22日 著者:朱川 湊人
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/8554638
■オーデュボンの祈り (新潮ミステリー倶楽部)
<再読>文庫版と比べながら読みました。話に聞くほど大幅改稿というワケでもなく、描写が多少違うところがある程度。より簡潔になっていたり、読者がわかりやすいよう配慮があったりする。個人的には一部、単行本の方がよかった部分もあり、やっぱり所有したいなあ。今回読み直して改めて傑作だと思った。アヒルと鴨〜とかラッシュライフとか、確かにこなれてはいるけれど、こういう新鮮なワクワク感はなかったかも(それはもう伊坂作品の面白さを知ってから読んだというのもあるけど)。
読了日:11月18日 著者:伊坂 幸太郎
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/8529640
■ROCKIN'ON JAPAN (ロッキング・オン・ジャパン) 2010年 12月号 [雑誌]
エレカシのアルバム完成!ライヴ前の予習に、と読みました。が、あれこれ語る前に、聴け!!デス。
読了日:11月17日 著者:
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/8664692
■神様のカルテ 2
今回は、地域医療にさらにスポットをあてたような辛くも深い話だった。医者である前に人間です。…たしかに普段私たちは、そんな基本的で大事なことを失念しているかもしれない。だからこそ応援したい。なんとか良い方向に転ばないかともがくイチ先生たちに、希望があるようにと祈らずにはいられない。大狸先生と古狐先生のエピソードに涙。ふたりの約束を3人の若者が引き継いでいってくれると信じたい。とかく暗くなりがちな物語に、ハルの存在は一筆の彩りを与えてくれる。
読了日:11月13日 著者:夏川 草介
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/8439092
■声出していこう
とても読みやすかった。いつもタイトルだけで手にとっているので、朝倉さんの作品をたくさん読んでいるわけではないけど、今まで読んだものはみんなヒットだった。ひとはみんないろいろ思い悩むことがあるけれど、声に出してみれば案外乗り越えられそうだったり、悩むほどのことでもなかったことに気づく…。自分の人生では自分が主人公だけど他人の人生ではそれほど特別な存在ではない、というくだりに苦笑い。様々な年代の主人公たちが抱える悩みにリアル感があり、人物を描くのが上手いと思った。で結局、犯人はどうでもいい感じ?!
読了日:11月11日 著者:朝倉 かすみ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/8403093
■寝ても覚めても
今回も主人公の女の子が関西弁でよかった。何気ない会話になんだかホッとする。柴崎さんの関西弁はすごく好き。さて、久しぶりの小説。相変わらずふわふわとした恋愛描写で、こちらはリアルさを感じられない。まわりの風景描写が多すぎて登場人物の心の動きはあまり描かれてなく、読者がなんとなく想像するしかないのでしょうか。終盤の二転三転には驚いた。荊の道を選ぶなんて!努力の結果がどうなったのか、麦がどうしてるのかも気になったけど、とにかく、朝ちゃん勇気あるなぁ。
読了日:11月07日 著者:柴崎 友香
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/8354527
▼読書メーター
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読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2287ページ
■シューマンの指 (100周年書き下ろし)
平凡な音楽教育を受けただけの私には難しすぎるシューマンの解釈。とはいえ、この作品を読みながらシューマンを聴きたくなったのはたしか。読んだあとはまた違った印象を受けるだろう。難解な音楽理論を抜きにすると、主人公の高校時代に同じ学校の生徒が殺され、犯人は誰かというミステリ。最後の手紙は衝撃だった。やられたー!
読了日:11月29日 著者:奥泉 光
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/8655799
■謎解きはディナーのあとで
執事が有能な探偵をこなす推理小説。こうなると刑事であり財閥の令嬢である主人公はもはやただの飾りにしかならない?!設定はおもしろいが、事件や推理はあっさりと描かれている。あくまでも短編向き。影山という執事の、宝生家に仕える前の経歴が気になる。
読了日:11月29日 著者:東川 篤哉
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/8650114
■「今泉棚」とリブロの時代―出版人に聞く〈1〉 (出版人に聞く 1)
たしかにリブロが文化を牽引していた時代があった。仕掛人が今泉氏や小川氏だったとは当時の私はもちろん知らなかったが、リブロの文化的事業にはずいぶんお世話になったし、なによりアール・ヴィヴァンの存在は大きい(エッシャーに出会ったのもアール・ヴィヴァン絡みだった)。本書は文化的背景とともに当時の出版業界の内情や、書店員の求められるものなど、なるほどと思うことが書いてあっておもしろかった。
読了日:11月23日 著者:今泉 正光
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/8575442
■オルゴォル
新聞連載時に途中から読んでいたので、初めから読めてよかった。今まで朱川作品にはあまり馴染みがなく、こういう形で出会わなければ読まなかったかもしれない。出会いは大事だ。10歳のハヤトが、近所のおじいさんからあずかったオルゴールを、鹿児島の知人に届けるうちにいろいろな大人と出会い、わずかな旅の中で驚くほど成長していく。こどもとは素直で吸収が早い。そんなみずみずしいこどもの内面がとても上手く描かれている。戦争の無残さや生きることの意味をこどもの目線からしっかりと伝えている。桜のメロディに涙。
読了日:11月22日 著者:朱川 湊人
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/8554638
■オーデュボンの祈り (新潮ミステリー倶楽部)
<再読>文庫版と比べながら読みました。話に聞くほど大幅改稿というワケでもなく、描写が多少違うところがある程度。より簡潔になっていたり、読者がわかりやすいよう配慮があったりする。個人的には一部、単行本の方がよかった部分もあり、やっぱり所有したいなあ。今回読み直して改めて傑作だと思った。アヒルと鴨〜とかラッシュライフとか、確かにこなれてはいるけれど、こういう新鮮なワクワク感はなかったかも(それはもう伊坂作品の面白さを知ってから読んだというのもあるけど)。
読了日:11月18日 著者:伊坂 幸太郎
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/8529640
■ROCKIN'ON JAPAN (ロッキング・オン・ジャパン) 2010年 12月号 [雑誌]
エレカシのアルバム完成!ライヴ前の予習に、と読みました。が、あれこれ語る前に、聴け!!デス。
読了日:11月17日 著者:
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/8664692
■神様のカルテ 2
今回は、地域医療にさらにスポットをあてたような辛くも深い話だった。医者である前に人間です。…たしかに普段私たちは、そんな基本的で大事なことを失念しているかもしれない。だからこそ応援したい。なんとか良い方向に転ばないかともがくイチ先生たちに、希望があるようにと祈らずにはいられない。大狸先生と古狐先生のエピソードに涙。ふたりの約束を3人の若者が引き継いでいってくれると信じたい。とかく暗くなりがちな物語に、ハルの存在は一筆の彩りを与えてくれる。
読了日:11月13日 著者:夏川 草介
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/8439092
■声出していこう
とても読みやすかった。いつもタイトルだけで手にとっているので、朝倉さんの作品をたくさん読んでいるわけではないけど、今まで読んだものはみんなヒットだった。ひとはみんないろいろ思い悩むことがあるけれど、声に出してみれば案外乗り越えられそうだったり、悩むほどのことでもなかったことに気づく…。自分の人生では自分が主人公だけど他人の人生ではそれほど特別な存在ではない、というくだりに苦笑い。様々な年代の主人公たちが抱える悩みにリアル感があり、人物を描くのが上手いと思った。で結局、犯人はどうでもいい感じ?!
読了日:11月11日 著者:朝倉 かすみ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/8403093
■寝ても覚めても
今回も主人公の女の子が関西弁でよかった。何気ない会話になんだかホッとする。柴崎さんの関西弁はすごく好き。さて、久しぶりの小説。相変わらずふわふわとした恋愛描写で、こちらはリアルさを感じられない。まわりの風景描写が多すぎて登場人物の心の動きはあまり描かれてなく、読者がなんとなく想像するしかないのでしょうか。終盤の二転三転には驚いた。荊の道を選ぶなんて!努力の結果がどうなったのか、麦がどうしてるのかも気になったけど、とにかく、朝ちゃん勇気あるなぁ。
読了日:11月07日 著者:柴崎 友香
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/8354527
▼読書メーター
http://book.akahoshitakuya.com/