どこかのレビューに「虐待を受けた子どものけなげに生きる姿…うんぬん」とあったのを読んで、島本理生らしくない、と思ったのと、手に入れてから実際に読むまでの時間が非常にかかった作品。
けどこういうレビューは先に読まないほうがいいね。
全然イメージ違いました。

たしかに虐待というか…帯にあったような「暴力」はあったけど、それ以外の描写が素晴らしかった。

主人公の女の子朔は、12歳であるのに妙に完成されたものの見方をし、でも子どもらしい素直なココロも持ち合わせているので、ページをめくる度に現れる彼女の目から見た情景がやわらかく素直さに溢れていて、暗い事件でさえもさやさやと流してしまうほどの清涼感を与えた。

もちろん起こった事件は重く暗く、12歳のココロを真っ暗にする力を持っていた。それによって彼女は本当の意味での大人への一歩を踏み出したに違いない。
この暴力に対して彼女は復讐を試みる。
そのやりかたが子どもらしくもあり、子どもの純粋さゆえの冷酷さも秘めていて、読後感はあまりよくはなかった。

でもその事件を抜かせば、本当にのびのびとした、12歳の女の子から見た世間や学校や恋愛や家族や季節のお話で、とてもよかった。
今いちばん好きな本です。

色鮮やかなトカゲがたくさん!
アップでニッコリ笑ってる。
トカゲマニアにはたまりません。

シリーズで蛙もあります。
蛙もなかなかかわいい顔をしてました。

本当に生き物ってアートですね。
存在するだけでゲージツです。


++++++++++++++++++++++++++++

とまぁこんな風に。
涼しくなったのでパソ開いてます(笑)

冬になる前にパソコンデスク買って自分の部屋へ引越ししないとなぁ。
(と言ってていくつ季節が巡ったことか…)
これは7月くらいに読んだ作品。

2冊目の短編集。
この作品のあとに、最初の短編集『図書館の海』も読んだ。

作者本人も言明しているが、短編は苦手なのだそうだ。

でも、それなりに(だからこそ?)ペーソスが効いている。
ショートショートにもならないくらい短い作品(掌編)にさえ、ぞっとするような怖さが詰められている。

まったく、書籍タイトルとは真逆の作品集である。

収録作品は、いつもの長編のようにずしりとしてこちらの気持ちまで持っていくような手ごたえはないが、印象深くて濃い作品ばかりである。
私の持つ恩田作品のイメージからはまたかけ離れた作品を手に取った。

芝居の魔力に取り付かれ、舞台の奥に潜む世界を臨む者たちを描いた作品である。

読み始めはいつもあまり乗らない。どんな世界なのか集中して入っていけない。
1/4を過ぎたあたりでやっと集中する。
そして一気に読破。

はぁぁぁぁ。なんだか胸がイッパイ。

お芝居って、演劇ってすっごく楽しそう!
音楽のライヴに明け暮れていた青春時代(>今も)。
演劇にはノータッチで来たのが悔やまれる〜。

偶然にも明後日のお休みには本谷有希子原作の映画、「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」を観にいくのだ。
どうせならお芝居で観たいけどそれはもう無理なので、サトエリ楽しみにしてます♪
その中に嬉しい名前が!!!

「主題歌」柴崎友香

第137回芥川龍之介賞候補。

前回も候補に挙がりながらも受賞できなかったので、今回はぜひ!決めていただきたい。
賞なんて…と思うかもしれないけど、取れれば嬉しいに決まってる。

17日の発表、ドキドキですな。


その前に、この作品を読みたいーーーっ。
群像…取り寄せするか。
いわずと知れた有名作。

やっと手を出す(苦笑)

恩田作品といえばワタシ的には、ゴシックでお金持ちで優雅で残忍で複雑でホラー…etcなんだけど、このどれにも当てはまらない。

前回読んだ『ロミオとロミオは永遠に』もそうだけど、この路線って読んでいて楽しい。
続きが読みたい!と思ってページを繰るのはアタリマエだけど、これは、「楽しくて面白くて続きが読みたい!」でした。
背景的には「楽しくて…」って当てはまらないのかもしれないけど、高校生が夜通し歩いて過ごす一晩のお話。ってのがすごい。
一晩のお話なのに、濃い。
たくさんの思いや出来事やくだらないけどどこにでもある会話で一晩過ごす。それで一冊。
すごい。
一気に読んでしまった。

久々に充実した読後感だった。


さて、これから重い腰を上げて(?)黒と茶の幻想を読みます…。
やっと手に入れて読む。

今回も登場人物のほとんどが関西弁をあやつる。
なんて心地よい世界。
毎日こんなんだったらいいのに。
いっそのこと関西へ引っ越してしまおうか。と思うほど(広域)関西弁が好きです☆


ただいつもと違うのは、主人公をはじめ、関西弁をあやつる全員がいる場所は都内だということ。

写真を撮ること好きなオンナノコが、東京の街の中で不思議な思いで忘れることのできなかった元同級生と会うお話。それに付随するいろんな思いが描かれている。


う〜ん…。よくわかんない。
この二人の関係。高校生の頃からの思い。今の思い。
考えても考えてもしっくりくる答えが見つかりません。
でも答えが出ないのもいいのかもしれない。
ミステリーのようにすっきり終わらない、あいまいな感情が残るのが柴崎氏の特徴でもあるし、この世界観だけでごはん三杯イケます!
久しぶりの坂木氏です。
しばらく忘れてました。でへ。

前作のクリーニング屋さんは、ちょっと…という感じだったけど、今回はなんだかとーっても為になるギョーカイのお話。

ギョーカイの裏側に興味津々は私はいろんな○○屋さんの裏話が好きで、そういう本を読み漁っちゃったりするけど、まさか坂木氏の本で目から鱗となるとは思いもよりませんでした。

今回の舞台は歯医者さん。
よく知らずに引き受けたアルバイト先が大嫌いな歯科医院だったという主人公。
今回初の女性主人公です。
でもこれで確信した。坂木氏は女性でしょ。
(もしかしてすでに公表済みとか?!)
すんなり主人公に感情移入できちゃうところが”同性”を感じさせる。

大嫌いな歯科医院で働くうちに、現場のいろんな考えを知り、キライなりにも理解しようと歩み寄り、しまいには医学書を自前で買って勉強までしちゃう主人公の、ほんの少し成長した夏の物語。


後味すっきり!!

裏ストーリーもそのうち読める?というから楽しみですわ。


ちなみに、四谷くんは私の勝手なイメージでいうと、『きみはペット』のスケナリくんでした。
指先のイメージなんだけどね…ノークレームでお願いします(笑)
サイコーです!

そうそう。トカゲって恐竜に似てるよね(逆か…)

かわいくてゴツくてたまに笑ったり不思議な色で変なポーズとったり…てなトカゲがいっぱい♪
シアワセな一冊でした。

百鼠/吉田 篤弘

2006年11月20日 読書
やっと見つけた百鼠。

もうこれで吉田氏のほとんどの小説を読んでしまったので、大事に大事に読みたいと思っていたのだけれど、結局は貪るように進んでしまった作品でした。

タイトルになっている百鼠よりもモルト氏のお話の方が好き。
なんていうか、自分の好きな空気が流れてる気がする。
百鼠はなんとなく終わり方が物足りなくて、続きがあるといいのにな。

次のお話は『百鼠の話のつづき』、なんてどうでしょう?(笑)
ウォーリーを探せ的な、ミッケ的な、探し絵本です。

あまりにビビットでポップな絵なので図書館で一目ぼれしちゃいました。
買いたいくらい好き。
ただ飾っておいてもすごくかわいくて、毎日眺めてはニヤニヤしてます。
うーん、買っちゃおうかなぁ。

欲を言えばもっともっと探し物(者)があるといいな。
コケピでウォーリークラスがあれば迷わず買います。

気に入った本に出逢えるとシアワセ☆
やっと手に入れました。

この人の本は、装丁士(という名前がピッタリ)さんだからか、とても凝っていてステキ。

これはなんと吉田さんが実名で出てきます!

通りのはずれにある不思議な美術館や、幻のイギリス人作家や、今にも炭火の香りが煙ってきそうな串焼きやさんにシシシリアンソルト!
魅惑的とはこのことを言うのです。

それに、女王と農村の民のフィンガーボウルの話の続き、読みたくありませんか?
三谷幸喜氏の「たらいを頭に乗せた女の話」同様、いつどこで読めるのか(または聞けるのか)楽しみで楽しみで仕方がありません。

この連作小説に共通して出てくるビートルズのホワイトアルバム。
ウチにもあったハズ…と探したけど、兄が持っていってしまったようです。だってレコードなのに…今でも聴けるんだろうか。
改まって聞くこともないけど、シリアルナンバーがキニナリマスね。
とうとう6冊読み終えました!

深い!

これで改めて映画を観に行きたいと思います。



外伝で特に好きなお話が『地の骨』
オジオンの師匠が出てくるお話。
これは何度も何度も読みました。
静かで寂しくて力強くて、今まさにその風景が目の前にあるようで、一番印象的でした。

こうやって原作を全部読んでしまうと、ジブリにはひとつひとつのお話をきちんと描いて欲しかったと思わずにはいられません。
ジブリ特有のあの丁寧で多彩な色あいが、アースシーの世界を如実に現してくれると思うのです。
想像だけでなく、映像で見たいと思わせる壮大な世界観に圧倒され魅了されました。

またひとつ、良い小説に出逢えて嬉しいデス。
好きになったら著書はすべて読みたいニンゲンです。



ほっこりと暖かい、ステキなステキな小説でした。

これはやっぱり、秋の夜更けに小さな電気スタンドだけ点して、とか、冬、ブランケットに包まってカフェオレボウルの傍で読むとか…するといいカンジです。

こんなお店があったら(またはこんな店員さんがいたら)いいだろうなぁ…と思いながら、お弁当のサンドウィッチを指先でそっと押さえて切り分けるのでした。
最近は本当にいわゆる”書店”というものに行かなくなった。
圧倒的に時間がないせいもあるけれど、今の私の新刊というのは、図書館に置いてある新刊コーナーが情報源だったりする。

だから本当の新刊新入荷がごっちゃになってたりする。
そしてどこぞのレビューで知ったこの本をやっと手に入れた。

久しぶりの短編集。
大好きな作家というのもあって、もったいなくてじっくりと一言一句逃さすに読み進めたいのに、ストーリーが気になってどんどんページをめくってしまう。罪なヤツ。
あっという間に読み終えてしまって、しばし放心。
小さなシアワセに浸る。

そしてまた最初に戻って、今度はじっくりと読む。
今3度目中。
楽しいです♪
最近この人の本が好きでよく探しては読んでます。

これは『ホクト』と呼ばれる理髪師がどこかしらに出てくる短編集。
不思議なお話ばかりで、背景も国も地方もいったいどこなのかはわからないけど、でも行ったことのあるような、まったくの夢のような土地土地でのお話。

味わい深い作品。

静かで内なる情熱を秘めていてさらりと読める作品を好んで読んでいる。…つもり(笑)
ニイガタから帰って来て読み始めた本。

なかなか集中できる時間を作れなくてまだ半分くらいだけど、かなり読みやすい。
今のところ、平穏無事(?)に読み進んでる。

このままバイオレンスとは無縁に終わって欲しい(苦笑)



++++++++++++++++++++++++++++

そして!
とうとう次のライヴまでえっとえっと…3週間?くらい空くんだけど、聴きたいCDがなくなった。
未開封のCDが確かに10枚近くはあるけど(をい)聴きたい気分でないのかもしれない。

とりあえず第3世代コンピは買いに行かなきゃな。
8月9日発売ですよー。
有栖川有栖を読んだ後なので軽めのものを…というところで真打ち登場(?)

瀬尾まいこは大豊作です。

着実に作品を増やしている。

ひとつひとつがほんわかしていて、日常を切り取ったその中のほんのささいな事件にスポットを当てる。

読んでホッとする作家さん。
この作品も同じく。
暖かなキモチでいっぱいになった。
久々の火村助教授シリーズ。しかも長編!

これは文庫化を待てずに図書館で借りました。

かなり読み応えがあるのに一気に読んでしまった。

これぞミステリ。シアワセだぁぁ。

どっぷりと浸っていた2日間、私の中に火村先生とアリスが棲みこんであれやこれやと推理するのが面白かった。

次作を早く読みたい!



最近ますます遅筆になってきてはいませんか有栖川せんせ?
はいはいはい。
グラスホッパーでちょいと落ち気味なのでライトなものをひとつ。

映画になった『陽気なギャングが地球を回す』の続編ともいうべき作品。
ただこれは雑誌掲載時にはそれぞれ短編だったものが、単行化されるときに大胆な加筆訂正を加え、ひとつの長編にまとめられてるので、なんとなくバラバラ感が否めない。
けれど、登場人物が例の彼らなので、最後まで重くならず軽快でさらりと読めた。
やっぱりさーハッピーエンドがいいよね。大団円でくすっと笑えるものがさ。

で、やっぱりこの作品も映像化していただきたい。
手に取るように見えるんです。例の彼らがね。

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