ドリーマーズ/柴崎友香
2009年9月26日 読書
一発目からコワかった。
どこの雑誌に連載だったのか確認してしまうほど。
こういうサラッとした怖さもイヤじゃないけど、しばらくの間ひとりで部屋にいるのが怖かったな。
相変わらずほわ~んとしたユルさと心地よい関西弁が好き。
どこの雑誌に連載だったのか確認してしまうほど。
こういうサラッとした怖さもイヤじゃないけど、しばらくの間ひとりで部屋にいるのが怖かったな。
相変わらずほわ~んとしたユルさと心地よい関西弁が好き。
あるキング/伊坂幸太郎
2009年9月24日 読書
9月20日読了。
とあるように、ひとりの”王”の伝記小説である。
伊坂作品を手に取るといつも、装丁から目次、奥付まで隅から隅まで、それこそ舐めるようにチェックする(=読む・笑)。
まず、厚さ。今回は長編なのに薄い。
表紙は真白で、トランプのキングのエンボス加工がなされている。通常のキングとは多少違うかもしれない。Kの字の下にボール。キングはバットを持っている。
背表紙はファンタジー小説にありがちな、タイトルと作者名を四角で囲み、バックには仙醍キングスであろう意匠のイラスト。
目次は、漢数字のゼロ歳~23歳までと、そしてまたゼロ歳で終わっているタイトルが横書きで書かれている。
なんだかいつもと違った雰囲気の作品だった。
あとがきにあるように、本人が読みたい物語を自由に書いたとあるが、確かにこれは自由だな、と思った。
けっして軽い作品ではないのに、相変わらずさらさら読めてしまう文章に展開。
3時間くらいで一気に読んでしまった。
各章ごとに語り手が違い、23歳の時にはすべての語り手が集まり、”王”の物語を記している。
”王”になるべく生まれた子が実際に”王”になれたのか、なったのか。
私にはわからなかった。
王になるべく不運を受け入れ、ただひたすらに王を目指す彼の内面をもっと知りたいと思った。
どちらかというとかわいそうだとも思っていた。でも、23歳の最後の文節で救われた気がした。
そして最終章のゼロ歳で、また新たな”王”が生まれるのだ。
と私は解釈した。
すべての希望に満ち溢れている生命の誕生は素晴らしい。
みんなが待っている。
最後の一文にグッときました。
誰も読んだことのないような伝記を書いてみました。伊坂幸太郎
とあるように、ひとりの”王”の伝記小説である。
伊坂作品を手に取るといつも、装丁から目次、奥付まで隅から隅まで、それこそ舐めるようにチェックする(=読む・笑)。
まず、厚さ。今回は長編なのに薄い。
表紙は真白で、トランプのキングのエンボス加工がなされている。通常のキングとは多少違うかもしれない。Kの字の下にボール。キングはバットを持っている。
背表紙はファンタジー小説にありがちな、タイトルと作者名を四角で囲み、バックには仙醍キングスであろう意匠のイラスト。
目次は、漢数字のゼロ歳~23歳までと、そしてまたゼロ歳で終わっているタイトルが横書きで書かれている。
なんだかいつもと違った雰囲気の作品だった。
あとがきにあるように、本人が読みたい物語を自由に書いたとあるが、確かにこれは自由だな、と思った。
けっして軽い作品ではないのに、相変わらずさらさら読めてしまう文章に展開。
3時間くらいで一気に読んでしまった。
各章ごとに語り手が違い、23歳の時にはすべての語り手が集まり、”王”の物語を記している。
”王”になるべく生まれた子が実際に”王”になれたのか、なったのか。
私にはわからなかった。
王になるべく不運を受け入れ、ただひたすらに王を目指す彼の内面をもっと知りたいと思った。
どちらかというとかわいそうだとも思っていた。でも、23歳の最後の文節で救われた気がした。
そして最終章のゼロ歳で、また新たな”王”が生まれるのだ。
と私は解釈した。
すべての希望に満ち溢れている生命の誕生は素晴らしい。
みんなが待っている。
最後の一文にグッときました。
床屋さんへちょっと/山本幸久
2009年9月24日 読書
9月23日読了。
私が勝手に名付けた『お仕事シリーズ』の新作。
デザイン事務所、バスガイド、内装会社、食品卸業…等々、ギョーカイのことをおもしろおかしく、そしてほろっと泣ける形で紹介してくれる、勝手に名付けた『お仕事シリーズ』は、あっという間に読めてすごく引き込まれるナイスな作品ばかり。
でも今回のは”職業”としての床屋さんではなく、お客さん(主人公)の側から、節目節目で床屋さんと関わってきた記録の連作集である。
まず連作というと、あるシチュエーションを踏まえて先へ進むものとなんとなく思っていたから、時間がさかのぼっていくこの作品がとても新鮮だった。
そして、紹介欄にもあるように、父と娘のオシゴトの物語がテーマの中、最後の作品が(もうこの人柄が大好きになってしまった)主人公の死後のお話で、父の意志をついで前へ進もうとする娘とそれを優しく見守る母との会話が父の不在をより鮮明にし、思わず泣き笑いの読了でした。
じんわり温かく、そして笑いを忘れないこういう作品は、疲れた時にいい。
なんとかなるさ、とまた明日が来るのを楽しみにできる。
宍倉勲は二十代半ばで父が興した会社を引き継いだが、十五年後に敢えなく倒産させてしまった。罪悪感をぬぐえないまま再就職し定年まで働き、もうすぐ「人生の定年」も迎えようとしている。だが、そんな勲の働く姿こそが、娘の香を「会社」の面白さに目覚めさせて---「仕事」によって繋がった父と娘を、時間をさかのぼって描く連作長編。
私が勝手に名付けた『お仕事シリーズ』の新作。
デザイン事務所、バスガイド、内装会社、食品卸業…等々、ギョーカイのことをおもしろおかしく、そしてほろっと泣ける形で紹介してくれる、勝手に名付けた『お仕事シリーズ』は、あっという間に読めてすごく引き込まれるナイスな作品ばかり。
でも今回のは”職業”としての床屋さんではなく、お客さん(主人公)の側から、節目節目で床屋さんと関わってきた記録の連作集である。
まず連作というと、あるシチュエーションを踏まえて先へ進むものとなんとなく思っていたから、時間がさかのぼっていくこの作品がとても新鮮だった。
そして、紹介欄にもあるように、父と娘のオシゴトの物語がテーマの中、最後の作品が(もうこの人柄が大好きになってしまった)主人公の死後のお話で、父の意志をついで前へ進もうとする娘とそれを優しく見守る母との会話が父の不在をより鮮明にし、思わず泣き笑いの読了でした。
じんわり温かく、そして笑いを忘れないこういう作品は、疲れた時にいい。
なんとかなるさ、とまた明日が来るのを楽しみにできる。
内山晟の五大陸どうぶつ写遊録
2009年9月2日 読書野生動物を追って40年、初のベスト写文集!
動物とお酒を愛する現役バリバリ68歳。世界をかけめぐるベテラン写真家と、可愛くてヘンな“連中”との交友録。
すごいよこれは。
うほうほだよー☆
どうせなら書籍ではなく、写真集で出してほしかった。
でもそうなるとこれだけの写真だと高くなってしまうのかも。
最近見たミーアキャット、爬虫類大好きの元祖イグアナ、そしてペンギン!!
私の心をとらえて離さない動物たちがいろんな表情でカメラに納まっている。
(そういえばパンダはいなかった)
『昔は規制が緩く自由だった』と撮影者であり著者である内山さんは書いているけれど、その時代に会いに行けて本当によかったよね。とにかくうらやましい!
というわけで、明日はサマーウォーズをやめて、南極料理人を観にいこうと思いますvv
一億円の契約書を待つ、締切直前のオフィス。オーディション中、下剤を盛られた子役の少女。推理力を競い合う大学生。別れを画策する青年実業家。待ち合わせ場所に行き着けない老人。老人の句会仲間の警察OBたち。真夏の東京駅、二七人と一匹の登場人物はそれぞれに、何かが起こる瞬間を待っていた。迫りくるタイムリミット。もつれ合う人々、見知らぬ者同士がすれ違うその一瞬、運命のドミノが次々と倒れてゆく!抱腹絶倒、スピード感溢れるパニックコメディの大傑作。
何度も表紙を見て作者を確認してしまった。
それくらい私の恩田陸のイメージとかけ離れた作品である。
似たような…でもないけど、こんなジェットコースター的なライトノベルな作品は確かにあった。(あ、でも『ロミオ~』くらいしか思い浮かばない)
でもとにかく新鮮だった。
登場人物の多さにはくじけそうになったけど、目の前に浮かぶような臨場感がすばらしい。
嗚呼!これを映像で観てみたい!
定番のミステリーもいいけど、こういう読後感がさわやか~なものももっと読みたいなと思いました。
ていうか、どうしてもっと早くに読まなかったんだろう…。
きっと最初の一行がその気にさせなかったのでしょう。
最初の一行って大事だよ。。
8月20日、わずか1日で読了。いや、読破というべきか。
お久しぶりです。
夏休みですねぇ。
世の中は、おこちゃまがうろちょろしてますね。
早く平穏な9月がやってきてほしい…。
と、バイトの大学生に言ったところ、彼ら彼女らは9月の5連休まで休みですってよ、奥さん!!
…9月ものんびりできないのか…(涙)
とりあえず、うるさい(失礼)おこちゃまがいなくなったら、サマーウォーズを観にいきたい。
もうすぐ南極料理人も始まっちゃうし、20世紀少年も!
…早く夏休みが終わるといいな…(遠い目)
さて、ユージニア。
文庫を店頭で見つけて、あれ?と思いました。
今さらなんですが、読んだことなかったみたい(ヲイヲイ)
だってあらすじ読んでもさっぱりストーリーが思い浮かばなくて。
ということで読みましたよ。
一気に読んじゃいましたよ。
このもやもやとした読後感。ステキです。
何度もページを戻り、どこかにヒントはなかったか、と読みなおす楽しさ。
とても充実した1日でした。
このあとドミノを読む予定。(これも例によって読んでないらしい)
180度転換だよね、きっと。
ワクワクvv
お久しぶりです。
夏休みですねぇ。
世の中は、おこちゃまがうろちょろしてますね。
早く平穏な9月がやってきてほしい…。
と、バイトの大学生に言ったところ、彼ら彼女らは9月の5連休まで休みですってよ、奥さん!!
…9月ものんびりできないのか…(涙)
とりあえず、うるさい(失礼)おこちゃまがいなくなったら、サマーウォーズを観にいきたい。
もうすぐ南極料理人も始まっちゃうし、20世紀少年も!
…早く夏休みが終わるといいな…(遠い目)
さて、ユージニア。
文庫を店頭で見つけて、あれ?と思いました。
今さらなんですが、読んだことなかったみたい(ヲイヲイ)
だってあらすじ読んでもさっぱりストーリーが思い浮かばなくて。
ということで読みましたよ。
一気に読んじゃいましたよ。
このもやもやとした読後感。ステキです。
何度もページを戻り、どこかにヒントはなかったか、と読みなおす楽しさ。
とても充実した1日でした。
このあとドミノを読む予定。(これも例によって読んでないらしい)
180度転換だよね、きっと。
ワクワクvv
シゲチャンランド ガイドブック/大西重成
2009年7月24日 読書北の大地にひょっこり現れる、ポップで不思議な美術館。そこは大小13の展示館で形成され、ランド全体がひとつの生きた作品となっている、シゲチャンランド。自然の中で息づく、奇妙なアートを写真満載で大公開。
アベさんのニュースで寂しくなったので、シゲチャンランドへ行ってみた。
(もちろんソーゾーで)
実に楽しいガイドブックである。
眺めているだけで、ウキウキウオッチングな気分。
色鮮やかな、不思議なアートの世界に引き込まれる。
さぁこれで楽しい夢の中へ飛んで行けそうだ。
ほんわかしたい時にはシゲチャンランド。
棟居刑事の恋人たちの聖地/森村誠一
2009年7月20日 読書棟居刑事、時を書ける殺人を追う!渋谷スペイン坂にある「恋人たちの聖地」。異次元への空港であるこのカフェに、殺人の濡れ衣を着せられた男が逃げ込んだ―。
オドロキのことにオトナになってから森村誠一を読むのはたぶんハジメテです。
子どもの頃は早熟でねー。
おにーちゃんやおとーさんの書棚を漁って、ナナメ読みなんかしてました。
たぶん理解できてなかったと思います。
でも”棟居刑事”というキャラがなんとなく好きです。
堅実でマジメ(同じ意味かな?)で、刑事という職業にものすごく誠実ですよね。
少し前に竹野内豊主演でドラマやってましたね。
あの竹野内くんはストイックでオッサン入っててよかった。
他の人が演った棟居刑事は観てないけど、竹野内くんのイメージで読みました。
しかし棟居刑事の出番の少ないこと。
主役は誰だ?的なお話でした。
いや実際、主役は山名さんなのでしょう。
タイムトラベルをした時空を調整するために、オリジナルに戻った時には倍の時間が過ぎている…など、ちょっと私の理解を超える難しいところもありましたが、事件が無事に解決したあとの、最後のもやもや感にはやられましたー。
大人しく着地してくれないんだな、と思いましたわ…。
ちょっと文体が古臭いのでついつい昭和のイメージで読んでしまうけど、ちゃんと背景は平成になっているので、また近年の作品を読んでみたいと思います。
それにしても森村誠一ってすごい。
作家生活40年…くらい?!
松本清張はデビューが遅かったのに多作だったけど、森村氏はキャリアが長いうえにずっと執筆し続けてるのがすごい。
年月の重みを感じます。
ミステリー通り商店街
2009年7月12日 読書あるシャッター商店街で人気作家が失踪した。行方を捜す担当編集者に、住人の店主たちは仕事もせずに仰天推理を披露する…。一本の通りに染みこむ悲喜こもごもを描く爆笑感動小説!
相変わらずこの人の作品はサクッと読める。
唯一の常識マンの元編集者と、商店街のキャラ立ち極まった愛すべき店主たちとの掛け合いの面白さ。
人情あふれる大団円はこの人ならでは!
やさぐれた時にもってこいの小説です。
こういうの”2時間ドラマ”で観たいかもね。
山中にひっそりとたたずむ古い洋館―。三年前、近くの湖で不審死を遂げた実業家朝霞千沙子が建てたその館に、朝霞家の一族が集まっていた。千沙子に育てられた映画監督峠昌彦が急死したためであった。晩餐の席で昌彦の遺言が公開される。「父親が名乗り出たら、著作権継承者とする」孤児だったはずの昌彦の実父がこの中にいる?一同に疑惑が芽生える中、闇を切り裂く悲鳴が!冬雷の鳴る屋外で見知らぬ男の死体が発見される。数日前、館には「訪問者に気を付けろ」という不気味な警告文が届いていた…。果たして「訪問者」とは誰か?千沙子と昌彦の死の謎とは?そして、長く不安な一夜が始まるが、その時、来客を告げるベルが鳴った―。嵐に閉ざされた山荘を舞台に、至高のストーリー・テラーが贈る傑作ミステリー。
わずか2時間で読んでしまいました。
なんてこったい。
こんなに考えずに読める恩田作品は初めてかも、です。
古い洋館とか、深い森とか、湖とか、財閥とか、一族とか、謎の死とか!こういうの得意だよねー。
というか、もはや恩田氏か名探偵コナンでなければ得られない気味悪さが素晴らしい。
そして最後の…!!
と、もったいぶりたくなるようなラスト。
その重みを引きずらない作品はホント、初めてかも、です。
『猫と針』みたいに、こういうのを”2時間ドラマ”で観たい。転換なしにお芝居もいいかも。
恩田さんまた戯曲書いてくれないかしら。
つーか、『猫と針』観たかった。レンタルになったらいいのになぁ。
発売からちょうど一ヶ月して、1Q84が我が家にやってきた。
待望の作品を手にする時にはいつものことなんだけど、大事にちびちび読みたいキモチと、早く先が知りたくて気がはやるキモチがぐるぐる廻っている。
5日で1が読み終わり、2に入ったところ。
たくさんのレビュアーが言うように、3と4はあるのだろう。
でもとりあえずは2で一段落。のハズ。
…ハズ、だよね?(笑)
物語はどう転がって行くのか不安かつ楽しみでしかたがない。
もちろん、ミーハーな私はジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団演奏のヤナーチェックのシンフォニエッタも手に入れましたわ。ほほほ☆
検索は、するな。/安田佳生
2009年6月5日 読書「ノウハウ本」では教えてくれない、二十代で「仕事ができた人」が三十代で伸び悩む本当の理由。『千円札は拾うな。』で話題を呼んだ、思考の錬金術師・安田佳生が明かす、「マグマが出るまで考える」技術と極意。
新聞の書評にあっておもしろそうなので、読んでみました。
自己啓発本や経済本はけっこう小難しいことが書いてあって、途中で眠くなっちゃたりもするんですが、これはするする読めました。
わかりやすくて◎
でも逆に、もっと突き詰めたい人にとっては物足りないのかな?
それともこういう本を読んでいること自体、突き詰める気はないのかも…とも思いました。
別にビジネスでなくても、普通に生活するために、”考えながら生きる”ことは大切だということです。
キョウコはおべんちゃらとお愛想と夜更かしの日々から解放されるため、有名広告代理店を早期退職!都内のふるい安アパート「れんげ荘」に引っ越しし、月10万円で暮らす貯金生活者となったが…。ささやかな幸せを求める女性を描く、待望の書き下ろし小説。
久々に群さんの小説を読んだ。
この人の作品はエッセイも小説もハズレがない。
いつでもどこでも気負いなく読める。
どれも自分のツボにはまってると思う。
一番相性のいい作家さんなのかもしれない。
さて。キョウコさん。
御歳45歳で会社を辞めてボロアパートに移り住んだあたりまでは、おいおいいくらなんでも…と思っていた。
けれども季節はめぐり、蚊や極寒や果ては実母とまで真剣に向き合う(闘う?)姿に共感を覚えてしまった。
嗚呼、正直うらやましいとさえも!!
しがらみにない世間に生きるのは楽かもしれないけど、やっぱり私は人情が好きです。
泣かせる本や映画にはしっかり泣かされちゃうほうです。
この小説では泣きはしないけど、わかるわかると声に出してしまうほどキョウコの行動やつぶやきには感銘しまくりです。
あたりまえだけど、毎日生きていく、ということがほんの少し楽になるお話でした。
力まず読書したい方にオススメ☆
1Q84(1) (2)/村上春樹
2009年5月29日 読書
今や出版界も音楽業界のように発売日前に商品が店頭に並ぶようになってしまったのか。
村上春樹の待望の書き下ろし作品、『1Q84』が1巻、2巻という形態で、28日店頭に並んだ。
フライングだ。
そして、もう正規の発売日には店頭にない。
初出荷の時点で4刷ってどうなの?
初版とかって本当にあるの?
客注分の奥付を見たけど、表記されていなかった。
いやしかし。
読みたいのはやまやまだが、正直怖い。
期待と恐怖と、もしかしたら絶望なんて感情も入っちゃってるかもしれない。
読書家の方々の意見も読みつつ、リクエスト待ちをしようと思う。
所詮、我が家というか私の本棚は過密状態で、どんなに村上春樹を優先させて入れようとも、このハードカバーが2冊入ることは不可能だからだ。
文庫化?5年は待たないと…。
村上春樹の待望の書き下ろし作品、『1Q84』が1巻、2巻という形態で、28日店頭に並んだ。
フライングだ。
そして、もう正規の発売日には店頭にない。
初出荷の時点で4刷ってどうなの?
初版とかって本当にあるの?
客注分の奥付を見たけど、表記されていなかった。
いやしかし。
読みたいのはやまやまだが、正直怖い。
期待と恐怖と、もしかしたら絶望なんて感情も入っちゃってるかもしれない。
読書家の方々の意見も読みつつ、リクエスト待ちをしようと思う。
所詮、我が家というか私の本棚は過密状態で、どんなに村上春樹を優先させて入れようとも、このハードカバーが2冊入ることは不可能だからだ。
文庫化?5年は待たないと…。
君が降る日/島本理生
2009年5月27日 読書恋人・降一を事故で亡くした志保。彼の母親が営む店を手伝う彼女の前に現れたのは、その事故の原因をつくった五十嵐だった。彼の存在を受け入れられない志保だったが、同じ悲しみを抱える者同士、少しずつ二人の距離が近づいていく…。
恋人を亡くしたらいったいどんな世界が待ってるのだろう。
失くす、ではなく、亡くす。
絶対的な別れをどう受け止めるのか。
不安定ながらも静かに時を進めていくことでしか生きられない、残された人たち。
いつもは、どんなにシリアスな小説でも突っ込まずにいられない私も、今度ばかりは息をひそめてただただ読むことしかできなかった。
…重かった。
切ない、よりもただひたすら重かった。
本来ならば、あとの「浅き春の章」の方が未来へ向かっているから明るい印象を受けるべきなのに、前の「長き夜の章」が希望が持てたのはなぜだろう。
どこかで救いが欲しかった。
重く、もやもやとしたまま次の短編に移った私は、森谷くんに救われることになる。
『冬の動物園』はよかった。
最近の島本氏はなんだか重いから、こういうのがあってもいいんじゃないかな。
それとも私が重いのを呼んでるんだろうか…。
だとしたら、あーあ、だ。
アマゾンではよく見かけていた本だけど、初めて書店で見た。見つけた。
さすがくまざわ書店。見直したぞ。
伊坂幸太郎『ギブ』
冒頭から難しかった。
あら、私って疲れてるのかしらん…て思うほど、小説の中に入りこめなくて、集中するのに2~3ページは苦労しました。
全体像がわかってくると、すとんと言葉もなく理解。
想像で画が見えればオッケー。
荒唐無稽な世界のお話を書くのって、読者に対する説明とか大変だよねー。
想像力の乏しい人にはかなりキビシーに違いない。
モーソー力だけはあり余るほど持っている私だからこそ、この世界に入り込めたのかも。
…立ち読みでvv
伊坂さんの作品には善人も悪人も出てくるし、善行も悪行も出てくるけど、それよりも”理不尽”なことの方が多いと思う。
正直に実直に生きている人が傷めつけられたり、だまされたりと容赦ない。
いつも理不尽だなぁと思う。
そんな理不尽な世の中のお話です。
ってなんのこっちゃ…ですよね。
このお話を一言で表すなら”理不尽”なのです。
そう感じてしまったのだからもうどうにもならない。
さて、菜由ちゃんのマクロの世界はどっちなんだろう。
もう一度じっくり読みたい。
立ち読みですいませーん。
願わくば、いつかどこかで文庫本に入りますように。
さすがくまざわ書店。見直したぞ。
伊坂幸太郎『ギブ』
冒頭から難しかった。
あら、私って疲れてるのかしらん…て思うほど、小説の中に入りこめなくて、集中するのに2~3ページは苦労しました。
全体像がわかってくると、すとんと言葉もなく理解。
想像で画が見えればオッケー。
荒唐無稽な世界のお話を書くのって、読者に対する説明とか大変だよねー。
想像力の乏しい人にはかなりキビシーに違いない。
モーソー力だけはあり余るほど持っている私だからこそ、この世界に入り込めたのかも。
…立ち読みでvv
伊坂さんの作品には善人も悪人も出てくるし、善行も悪行も出てくるけど、それよりも”理不尽”なことの方が多いと思う。
正直に実直に生きている人が傷めつけられたり、だまされたりと容赦ない。
いつも理不尽だなぁと思う。
そんな理不尽な世の中のお話です。
ってなんのこっちゃ…ですよね。
このお話を一言で表すなら”理不尽”なのです。
そう感じてしまったのだからもうどうにもならない。
さて、菜由ちゃんのマクロの世界はどっちなんだろう。
もう一度じっくり読みたい。
立ち読みですいませーん。
願わくば、いつかどこかで文庫本に入りますように。
5/17読了。
天文部に所属する高校生”スパイ”4人の青春 (あえて)のお話。
これは好きだなぁ。
なんていうか、全体的に温度が低くて良い◎
あまりアツいのを求めてなかったからかもしれないけど、淡々と語られる彼らの日々を本当に第三者として傍から見ている感じ。
あまり馴れあわず、でも肝心な時には仲間に手をそっと差し出せるような、仲間の存在が勇気や支えになるような、そんな関係って憧れる。
それを見事に表現してくれてました。
まぁティーンズ文庫っぽい一人称にはちょっと閉口したけど、これはヨシ◎
慰めはいらない。癒されなくていい。本当の仲間が、ほんの少しだけいればいい。
本当の自分はここにはいない。高校での私たちは、常に仮面を被って過ごしている。家族、恋愛、将来……。問題はそれぞれ違うが、みな強敵を相手に苦戦を余儀なくされている。そんな私たちが唯一寛げる場所がこの天文部。ここには、暖かくはないが、確かに共振し合える仲間がいる。そしてそれは、本当に得難いことなのだ。
天文部に所属する高校生”スパイ”4人の青春 (あえて)のお話。
これは好きだなぁ。
なんていうか、全体的に温度が低くて良い◎
あまりアツいのを求めてなかったからかもしれないけど、淡々と語られる彼らの日々を本当に第三者として傍から見ている感じ。
あまり馴れあわず、でも肝心な時には仲間に手をそっと差し出せるような、仲間の存在が勇気や支えになるような、そんな関係って憧れる。
それを見事に表現してくれてました。
まぁティーンズ文庫っぽい一人称にはちょっと閉口したけど、これはヨシ◎
ジャージの二人/長嶋有
2009年5月14日 読書
5/14読了。
これって文庫版では柴崎友香が解説だったんだーーー。うわあ、そっちが読みたかった。
ちなみに、集英社文庫から拾ってきた解説文の抜粋↓
あとで解説だけ立ち読みしよう(笑)
DVD見てからどうにも原作が読みたくなって、読んでしまいました。
原作に忠実な映画だったんだなぁ。
映像と寸分違わず、ユルい小説でした。
でも映画よりもほわ~んとした余韻が多く残ったかも。
語り口も軽快でさらさら読めるので、小説に食傷気味な時にはぜひこの一冊をオススメします!
標高1100メートルの山荘にて、父と息子のアンチ・スローライフな日々が始まる。「猛スピードで母は」で芥川賞を受賞した著者が、「低スピード」な父との関係をジャジーに描く。
これって文庫版では柴崎友香が解説だったんだーーー。うわあ、そっちが読みたかった。
ちなみに、集英社文庫から拾ってきた解説文の抜粋↓
失業中で小説家志望の息子。妻はよその男と恋愛中。三度目の結婚生活も危うそうな、写真家の父親。そんな二人が軽井沢の山荘で過ごす、とりとめのない夏の終わりの思い…。(解説/柴崎友香)
あとで解説だけ立ち読みしよう(笑)
DVD見てからどうにも原作が読みたくなって、読んでしまいました。
原作に忠実な映画だったんだなぁ。
映像と寸分違わず、ユルい小説でした。
でも映画よりもほわ~んとした余韻が多く残ったかも。
語り口も軽快でさらさら読めるので、小説に食傷気味な時にはぜひこの一冊をオススメします!
5/13読了。
この人の作品を読んだのはデビュー作『水の時計』以来。
あれはすごく引き込まれ作品で、読み応えがあった。美しくももの悲しい余韻があって、次回作を期待したものだった。
けど、次の作品『漆黒の王子』にはさすがに手が出せなかった。
冒頭の数ページがあまりに暗く、辛くて読み進められなかったからだ。
そのまま新刊が出てもあまり気にとめなくなってしまった。
そんなダークなイメージを払拭するかのような本書は、帯や内容紹介にもあるように作者初の 青春学園ミステリー。
実は『このミス』に推薦文が載っていて、興味が湧いたので読んでみた、というわけ。
単純におもしろかった。
軽くてすぐに読めてしまった。
キャラ立ちの連作というのはいいね。次回作にも期待できそう。
穂村チカ、高校一年生、廃部寸前の弱小吹奏楽部のフルート奏者。上条ハルタ、チカの幼なじみで同じく吹奏楽部のホルン奏者、完璧な外見と明晰な頭脳の持ち主。音楽教師・草壁信二郎先生の指導のもと、廃部の危機を回避すべく日々練習に励むチカとハルタだったが、変わり者の先輩や同級生のせいで、校内の難事件に次々と遭遇するはめに―。化学部から盗まれた劇薬の行方を追う「結晶泥棒」、六面全部が白いルービックキューブの謎に迫る「クロスキューブ」、演劇部と吹奏学部の即興劇対決「退出ゲーム」など、高校生ならではの謎と解決が冴える、爽やかな青春ミステリの決定版。
この人の作品を読んだのはデビュー作『水の時計』以来。
あれはすごく引き込まれ作品で、読み応えがあった。美しくももの悲しい余韻があって、次回作を期待したものだった。
けど、次の作品『漆黒の王子』にはさすがに手が出せなかった。
冒頭の数ページがあまりに暗く、辛くて読み進められなかったからだ。
そのまま新刊が出てもあまり気にとめなくなってしまった。
そんなダークなイメージを払拭するかのような本書は、帯や内容紹介にもあるように作者初の 青春学園ミステリー。
実は『このミス』に推薦文が載っていて、興味が湧いたので読んでみた、というわけ。
単純におもしろかった。
軽くてすぐに読めてしまった。
キャラ立ちの連作というのはいいね。次回作にも期待できそう。
極北クレイマー/海堂尊
2009年5月7日 読書
5/7読了。
まだまだ読んでない作品が多いけど、追いついてきた感じですvv
今回の舞台は北海道のとある中堅市立の市民病院。
主人公は8年目の外科医、今中医師ですが、ここにおなじみの氷姫も登場。
ほんのちょい役でひかりの剣の清川準教授。
ジェネラル・ルージュの速水極北救命救急センター長代行。
また名前だけでニヤリとするようなメンバーがひっそりと登場してます。
『ジェネラルルージュの伝説』で海堂さんが言ってたように、全部の作品は必ずどこかでリンクしているので、ちょっとした宝探しのようなジグソーパズルのような気持ちになれます。
偶然にも直前に読んだ『ジーン・ワルツ』も絡んでいて、またひとつピースがはまったような感覚でした。
さて、崩壊寸前の地域医療。
わが地元にも赤字の市民病院があります。
極北市民病院とは比べ物にならないくらい規模も大きな病院ですが、実は内情はそんなに変わらないんじゃないかと、ひそかに思ってしまいました。
病気やけがでマイナスから始まって、治療してやっとゼロ。それ以上を医療に求めてはいけない。という当たり前のことに気づかされました。
無意識にクレイマーにならないよう自戒したいものです。
最後の最後で真打ち登場!
ネタばれですが、431Pの世良先生の言葉に泣きました。
最後に救いがあってよかった。
この病院がどのように立ち直っていくのか、読みたい。
まだまだ読んでない作品が多いけど、追いついてきた感じですvv
『週刊朝日』大好評連載小説の単行本化。現役医師で医療エンターテインメント街道を驀進する著者の最新作。赤字5つ星の極北市民病院に赴任した外科医・今中を数々の難局が待っていた。不衛生でカルテ記載もずさん、研修医・後藤はぐーたらだし、院長と事務長は対立している。厚生労働省からの派遣女医・姫宮は活躍するが、良心的な産婦人科医はついに医療事故で逮捕された。日本全国各地で起きている地域医療の破綻を救えるのは誰か?
今回の舞台は北海道のとある中堅市立の市民病院。
主人公は8年目の外科医、今中医師ですが、ここにおなじみの氷姫も登場。
ほんのちょい役でひかりの剣の清川準教授。
ジェネラル・ルージュの速水極北救命救急センター長代行。
また名前だけでニヤリとするようなメンバーがひっそりと登場してます。
『ジェネラルルージュの伝説』で海堂さんが言ってたように、全部の作品は必ずどこかでリンクしているので、ちょっとした宝探しのようなジグソーパズルのような気持ちになれます。
偶然にも直前に読んだ『ジーン・ワルツ』も絡んでいて、またひとつピースがはまったような感覚でした。
さて、崩壊寸前の地域医療。
わが地元にも赤字の市民病院があります。
極北市民病院とは比べ物にならないくらい規模も大きな病院ですが、実は内情はそんなに変わらないんじゃないかと、ひそかに思ってしまいました。
病気やけがでマイナスから始まって、治療してやっとゼロ。それ以上を医療に求めてはいけない。という当たり前のことに気づかされました。
無意識にクレイマーにならないよう自戒したいものです。
最後の最後で真打ち登場!
ネタばれですが、431Pの世良先生の言葉に泣きました。
最後に救いがあってよかった。
この病院がどのように立ち直っていくのか、読みたい。