本屋大賞ノミネート作品強化月間(…)





2012年2月の読書メーター
読んだ本の数:14冊
読んだページ数:3821ページ
ナイス数:136ナイス

■スニーカーエイジ
最近は、偶然にも続けて中学高校大学のガクセイたちの小説を読んでいるせいか、お約束の”青春”ってやつがうらやましく感じる。その真っ只中にいた時には気付かなかったいろんなことが、一歩外に出てしまうとくっきりと見えたりする。取り戻せない時間を惜しみながら過ごすガクセイなんてほんの少ししかいないだろうけど、なにかに打ち込んだ時間というのはけっして無駄じゃない。軽音部も野球部も、この作品の登場人物たちは揃いもそろって爽やかクンばかりだったけど、その仲間に混ぜてもらったようなこそばゆい感じ。ぐいぐい読めた。
読了日:02月29日 著者:西浦 達雄
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/17019016

■ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)
文庫オリジナル作品なのでノーチェックだったタイトル。作者はラノベ出身らしいが、本作は読む人を選ばず、たくさんの人の手に取られるべき作品だと思う。題材が古書ミステリーというのがおもしろい。若くてキレイで人見知りな美人が古書のことになると目をキラキラさせて語りだす…という設定がいかにもな感じではあるが、本が読めない無骨な主人公がその人物設定をひきたてている。本が読めない主人公の五浦くん。探偵役で古書店店主の栞子さん。ふたりの力によって古書が現代で息を吹き返す。
読了日:02月26日 著者:三上 延
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/17016116

■イルミネーション・キス
軽くてふわっと読める短編集。どれも身近な人とのふれあい(=キス)をテーマにした作品で、読後感はただただ優しい。キャリア組なのに育休を取っちゃう「ハウスハズバンド・キス」が一番好き。料理ができる男子はたとえ物語であってもカッコイイ。
読了日:02月23日 著者:橋本 紡
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/17017729

■ユリゴコロ
半日で読了。薄気味悪さを感じながらもページをめくる手を止められない。殺人鬼の話なのか?出生の秘密なのか?消えた恋人や失われた家族や、様々な要素が絡み合って、壮大な物語を紡ぐ。長い年月の間封印され、守ろうとした存在に暴かれた真実に愕然としつつも、最後のシーンではなぜかココロが温かくなった。気付けば小気味良く力強い二人に圧倒されながら、兄弟と一緒に見送っている自分がいた。
読了日:02月17日 著者:沼田 まほかる
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/16671234

■帰宅部ボーイズ
楽しそうだぞ、帰宅部ボーイズ。男子だったらやりたかったあれこれが詰まってる。ほのかな思いを抱いていた彼女とはどうなったのか気になっていたが、絵の具のプレゼントでやっと気づく。子どものころのキモチを忘れない父親ってちょっと面倒だけど、カッコいい。欲を言えば、カナブンとの後日談が欲しかったなぁ。
読了日:02月15日 著者:はらだ みずき
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/16671659

■でーれーガールズ
遠い昔に封印したハズの自意識過剰な過去をムリヤリ思い出させられた作品でした。今になって改めて思い出してみると、ハズカしいしイタイなと(笑)。でもそんな思い出も含めて今の自分があるんだから仕方ないですね。ステキな思い出ばかりじゃなくても、年月を経て語り合える友達がいるならそれだけで十分シアワセ。でも、突然の別れに驚いたし悲しかったな。
読了日:02月11日 著者:原田マハ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/16541655

■やさぐれぱんだ 4 (小学館文庫)
最終巻?なの?…ということは、かれこれ10年くらい私もぱんださんに付き合ってきたということだろうか。WEB掲載が待ち遠しくて、毎日PC立ち上げてたのが昨日のよう…(遠い目)。でも、紙という媒体で保存できるのがやっぱり安心感があっていい。山賊さん、お疲れさまでした。また会えますよね?
読了日:02月11日 著者:山賊
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/16511115

■桐島、部活やめるってよ
タイトルにも名前があるのに本人は登場しない「桐島くん」の周囲で繰り広げられる日常。いるよねーこういう子、ばかり。自分もああやってモヤモヤしてたんだなぁ…と共感したり。小さなランク付けの中で過ごすガクセイっていつの時代も大変なんだなぁ。それにしても。3作目にしてデビュー作を手にとったけど、朝井さんが男性だと知ってビックリ!女の子描くのうまいなぁ。
読了日:02月09日 著者:朝井 リョウ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/16510241

■偉大なる、しゅららぼん
祝☆万城目作品初読破! ホルモーも鹿男も途中で断念したクチで、正直この作品もどうしようかと思ったくらい。 しかし!読み始めてしまえばこっちのもの(?)。 すごくすごくおもしろかった!! 序盤はなかなか不思議世界に入り込めず何度も始めに戻って読み直したが、2章あたりから視界が開けおもしろくなってきた。 奇想天外な設定を抜いて考えれば、ライバル同士が力を合わせ第3の敵に立ち向かうというストレートな青春物語。泣き所やロマンス要素もしっかりあって存分に楽しめた。 しかし、しゅららぼん命名の由来があれとは…ね(笑)
読了日:02月08日 著者:万城目 学
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/16446666

■誰かが足りない
10月31日午後6時。とある人気レストランは予約で席が埋まってはいるものの、一人しか座っていないテーブルが多く、空席が目立つ。 そこには誰かのための誰かが足りないのだ。序盤に3つのスープと3つの前菜、とあるように各話でそれらが紹介されるかと思えば、紹介されたのはコンソメスープとコーンスープだけ。残念ではあるが、さぞかし素晴らしいのだろうそのお店についての思い出ならば次々と出てくる。憧れのレストラン『ハライ』へ行くために(未来へと踏み出すために)人々が自分自身を見つめ、相手を見つめ、→続く
読了日:02月06日 著者:宮下 奈都
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/16381685

■ピエタ
本屋大賞ノミネート作。こういう機会でもなかったら手に取らなかったであろう本に出会えるのは幸せなことだとつくづく思う。ヴェネツィアの作曲家ヴィヴァルディと、彼が関わったピエタという孤児慈善院の少女たちの物語。中年になったピエタの女性たちの暮らしぶりや当時の貴族たちの生活が詳細に記されていて興味深い。ヴィヴァルディの公然とした秘密も物語に彩りを添え、楽譜をめぐるミステリーも楽しい。ピエタのひっそりとした生活感とカーニバルの賑わいが対象的で、その両方を行き来しているエミーリアが時空を旅する案内人のようだった。
読了日:02月04日 著者:大島真寿美
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/16351872

■ホームベーカリーで作る ごはんパン
簡単に作れます☆本ではごはんのつぶつぶを残していましたが、型の中で分量の水に浸しておくとつぶつぶがほとんどなくなり、歯ざわりがよくなります。
読了日:02月03日 著者:大庭 英子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/16350667

■ギャングエイジ
川端さんの書く小説はどれもすごくリアル。いろんな業界が舞台裏になっているがしっかりと取材や下調べをしたのであろうネタがあちこちに散りばめられている。今回は小学校の教員。正直、学校の先生ってこんなにも仕事が多いなんて知らなかった。特に、新採用ならではのコキ使われようとか、新人はやっぱり大変なんだなぁと。そんな新採教師が曰くつきの学年を受け持ち、子どもたちとともに成長する一年の物語。色々な人の失敗や可能性が詰まっているこのお話は、新年度に読むといいかもしれない。
読了日:02月02日 著者:川端 裕人
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/16350994

■人質の朗読会
人にはそれぞれ物語がある。特異なものでなくても、他人にとってはつまらない話でも、当人にとってはかけがえのない物語。人質という極限の状態で紡がれた物語はどれも不思議な話ばかりだったが、素晴らしい作品だった。残念なのは、この語り手たちがもういないということ。フィクションではあるけれど、お話の終わりに記された年齢や職業がリアルさを加え、読後は胸がつまった。
読了日:02月01日 著者:小川 洋子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/16246027


▼2012年2月の読書メーターまとめ詳細
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