2012年1月の読書メーター
読んだ本の数:14冊
読んだページ数:3267ページ
ナイス数:84ナイス

■星やどりの声
全員の名前がしりとりになっている仲良し家族。3男3女の6人きょうだいそれぞれの目線から描かれた連作集。母が切り盛りする喫茶店は父の遺品であり、6人兄弟の自慢の店だ。家族の中心であった父がいないということをそれぞれが受け止め、新たなる道を踏み出していく。毎日一緒に暮らす家族でも心の中はもちろん千差万別で、誤解を生んだり衝突したり、分かり合えたりする。自分はこのきょうだいの誰に近いだろうと考えながら読むのは楽しかった。朝井さんは映像を言葉に映すのが本当にうまい。文章がキラキラしてる。
読了日:01月31日 著者:朝井 リョウ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/16251985

■papyrus (パピルス) 2010年 02月号 [雑誌]
豊島さんの休業についてのインタビューが読みたくて今さらながら購入。作家さんなら誰でも、ってわけじゃないだろうけど、職業作家をやるということはこんなに追い詰められるんだ!ということを知って驚いた。他の作家さんの弱音とか読んだことないからショックだった。デビューしてからずっと、豊島さんにとっては「夢の印税生活」ではなかったんですねぇ。。。でも豊島さんの文章って好きなんだよなぁ。新作を読みたい!!2012年現在、豊島さんは都内に戻ってきていて求職中だとか。昨年には小説も発表しているけど、ブログを読む限りではまだ
読了日:01月29日 著者:
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/16161737

■もういちど生まれる
初☆朝井さん。20歳前後の学生たちの連作集。入れ物はオトナでも中身はまだ傷つきやすく、青い蒼い少年少女たち。自分というアイデンティティを持て余しながら戦い、周りと折り合いをつけたり、壁に阻まれながらもたくましく再生していく姿がうらやましい。若いってやっぱりいいな。
読了日:01月26日 著者:朝井 リョウ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/16073071

■やさぐれるには、まだ早い! (ダ・ヴィンチブックス)
実は豊島さんが作家休業中というのをつい最近知った(!)私。新作が書店(または図書館)に並ぶのをただひたすら待っていただけで、リテイク〜のあと何年も読んでいないということに自分自身気づいていなかった。休業に入った理由を知りたい。ということで休業に入る前の作品(しかもこれはエッセイだというではないですか)を読めば少しは近づけるのではないか、と浅はかに手にとったワケです。結果として、理由は全然わからないうえに、文章が素直でおもしろいせいで、単にエッセイとして楽しんでる自分がいました。…うん、いいエッセイ集だ。
読了日:01月22日 著者:豊島 ミホ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/15987363

■鎌倉の西洋館 昭和モダン建築をめぐる
建築物の写真集は眺めていて本当に飽きない。過去に、磯崎新やコルビュジエなどのまっとうな作品集、失われた建造物集、廃墟の写真集などにも手を出しているが、今回の洋館集はグッとくるものばかり。アールデコ、ゴシック、バロック、チューダー様式などのステキな、もう本当にステキな!建物ばかり。外観の美しさ、内装のやわらかさ、ファサードの力強さ、実用的でいて洒落たレイアウトにトキメキます。先立つものとスペースに余裕があれば所有したい本。
読了日:01月22日 著者:柴田 泉
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/15987018

■このミステリーがすごい! 2012年版
受賞作のインタビューはもちろんのこと、隠し玉が毎号の楽しみ。今回は受賞作家の書き下ろし短編がことのほかおもしろかった。いよいよ玉村警部補も本になるなんて感慨深いなぁ。
読了日:01月22日 著者:
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/15986685

■さおり&トニーの冒険紀行 フランスで大の字
フランス体験記。おもしろそう!と手にとったけれど、これってシリーズものなんですね。もちろん、フランス編単品でも十分楽しめますが。訪れた会社やお店の紹介が唐突すぎて、説明不足な感じに慣れないまま読了。でも小栗さんのちょっとしたひとりごとやトニーさんのエッセイもおもしろかったのでヨシとしましょう。他の国も読みたいか…!?というと、うーん…パラ見してから考えます。
読了日:01月21日 著者:小栗左多里&トニー・ラズロ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/15987950

■消えた少年 (ハヤカワ文庫JA)
2日で一気読み。あるきっかけで知り合った映画好きの少年が失踪した。カッコつけの”俺”が彼をみっともないほどのうろたえぶりで探し回る姿に親近感が持てる。方言が減ったり、ハードボイルドな言い回しに慣れたせいか、前2作よりかなり読みやすかった。今回はお酒もあまり呑まなかったしね(笑)。
読了日:01月17日 著者:東 直己
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/15864299

■カウントダウン (BOOK WITH YOU)
これぞ青春!という小説だった。”青春”がはるか彼方へ行ってしまったいいオトナも単純に楽しめる作品だった(単に私の精神年齢が低いだけかもしれないけど)。山本文緒さんの作品はティーンズ文庫も含めて一通り読んだハズなのに、この作品についてはまったく記憶がないので新刊のつもりで読んだ。鶴子とかちょっとムチャぶり設定だけど、大春小春コンビはよかった。こういうちょっと悪ぶった、でも心根のまっすぐな青少年って今もいてくれるだろうか…なんて思った。
読了日:01月15日 著者:山本 文緒
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/15639358

■鬼の跫音
ゾクリとして薄気味悪い短編集。これが「ブラック道尾」なのですね…。各話に鴉が出てくるので、その鴉が"鬼"の象徴なのかなと思ったり。どの話でも主人公がSという人間と対峙していて、そこになにかあるのか…と深読みをしてみたけれど……わからず終い。道尾さん相手に深読みだなんて大それたことは所詮ムリな話でした。あと、表紙のイラスト、夜中にひとりで見るとけっこうこわいです。。。道尾作品13作目。
読了日:01月08日 著者:道尾 秀介
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/15695662

■ヴァン・ショーをあなたに (創元クライム・クラブ)
パ・マル(悪くない)という名のフランス料理店でのミステリを集めた短編集。2時間くらいで読める軽いミステリは確かにパ・マル。各話にちなんだ料理がどれもおいしそう。シェフの恋バナや修行時代の話も出てきて、しみじみブレない人だなぁと感心した。実在するなら行ってみたい!
読了日:01月06日 著者:近藤 史恵
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/15607914

■光媒の花
蝶が印象的な連作短編集。「水の柩」のインタビューで、"どの作品にも救いがあるように書いている"と言っていたのがストンと理解できた作品。各話で罪を犯してきた人物が悔やみながら生き、最終章で新たな一歩を踏み出していくところに光がある。ニガテな道尾さんにしてはすっきりとした読後感。道尾作品12作目。
読了日:01月05日 著者:道尾 秀介
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/15608256

■極北ラプソディ
世良センセ、そうくるか!!今回は今中先生が主役ではなく、完全に世良先生の物語でしたね。もちろん、地域医療、僻地医療、救急医療についての海堂さんの主張がバシバシと感じる作品でもありました。北の物語はこれでおわりなのかな?まわりの人たちにうまく使われてたくましくなっていくのはいいとしても、今中先生には幸せになって欲しいものです。あ……ジェネラル!!
読了日:01月04日 著者:海堂 尊
http://book.akahoshitakuya.com/b/4022509201

■くちびるに歌を
中田永一待ってましたーーーーー!!!! 朝日奈くんから2年、長かった…。五島列島にある中学校の合唱部が、新しい教師と仲間を迎え合唱コンクールをめざすひと夏の物語。エピローグの歌声が重なる描写は何度読んでもウルっときてしまいます。 ステキな合唱を聴いたような温かい読後感は、渇いたココロ全体をうるおしてくれました。1年の初めにとっておいてよかった。シアワセな1年を過ごせそうです。
読了日:01月01日 著者:中田 永一
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/15494180


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