山中にひっそりとたたずむ古い洋館―。三年前、近くの湖で不審死を遂げた実業家朝霞千沙子が建てたその館に、朝霞家の一族が集まっていた。千沙子に育てられた映画監督峠昌彦が急死したためであった。晩餐の席で昌彦の遺言が公開される。「父親が名乗り出たら、著作権継承者とする」孤児だったはずの昌彦の実父がこの中にいる?一同に疑惑が芽生える中、闇を切り裂く悲鳴が!冬雷の鳴る屋外で見知らぬ男の死体が発見される。数日前、館には「訪問者に気を付けろ」という不気味な警告文が届いていた…。果たして「訪問者」とは誰か?千沙子と昌彦の死の謎とは?そして、長く不安な一夜が始まるが、その時、来客を告げるベルが鳴った―。嵐に閉ざされた山荘を舞台に、至高のストーリー・テラーが贈る傑作ミステリー。
わずか2時間で読んでしまいました。
なんてこったい。
こんなに考えずに読める恩田作品は初めてかも、です。
古い洋館とか、深い森とか、湖とか、財閥とか、一族とか、謎の死とか!こういうの得意だよねー。
というか、もはや恩田氏か名探偵コナンでなければ得られない気味悪さが素晴らしい。
そして最後の…!!
と、もったいぶりたくなるようなラスト。
その重みを引きずらない作品はホント、初めてかも、です。
『猫と針』みたいに、こういうのを”2時間ドラマ”で観たい。転換なしにお芝居もいいかも。
恩田さんまた戯曲書いてくれないかしら。
つーか、『猫と針』観たかった。レンタルになったらいいのになぁ。
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