キョウコはおべんちゃらとお愛想と夜更かしの日々から解放されるため、有名広告代理店を早期退職!都内のふるい安アパート「れんげ荘」に引っ越しし、月10万円で暮らす貯金生活者となったが…。ささやかな幸せを求める女性を描く、待望の書き下ろし小説。
久々に群さんの小説を読んだ。
この人の作品はエッセイも小説もハズレがない。
いつでもどこでも気負いなく読める。
どれも自分のツボにはまってると思う。
一番相性のいい作家さんなのかもしれない。
さて。キョウコさん。
御歳45歳で会社を辞めてボロアパートに移り住んだあたりまでは、おいおいいくらなんでも…と思っていた。
けれども季節はめぐり、蚊や極寒や果ては実母とまで真剣に向き合う(闘う?)姿に共感を覚えてしまった。
嗚呼、正直うらやましいとさえも!!
しがらみにない世間に生きるのは楽かもしれないけど、やっぱり私は人情が好きです。
泣かせる本や映画にはしっかり泣かされちゃうほうです。
この小説では泣きはしないけど、わかるわかると声に出してしまうほどキョウコの行動やつぶやきには感銘しまくりです。
あたりまえだけど、毎日生きていく、ということがほんの少し楽になるお話でした。
力まず読書したい方にオススメ☆
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