ご褒美か戒めか

2001年11月11日
昨日(今朝?)のJCDの後、そのイキオイで2時間ほど音楽ビデオを見て、さて寝ようとしたらめるが・・・。
なにやら相当落ち込んでる様子。
弱音吐くのなんて数カ月ぶりに聞いたな。
めるで返そうと思って打ち始めたけど、もしやこれは最後のチャンスなのではないかと思い、電話することにした。


チャンスの神様は2度やってくるという。
一度目を逃して、それに気づいた人は今度こそ捕まえようと意識して過ごす。一度目を逃したことさえ気づかない人はもちろん、二度目が来ても気づかない。
チャンスの神様には後ろ髪はない。気づいた時後ろ向きの神様にすがろうとしても掴むモノはない。前からやってくる神様とちゃんと向き合って捕まえなければならない。


ホントは彼がこうなるのを待ってたのかもしれない。彼自身を支えるものが突然自分の中で崩れ、そしてすべてのモノから逃げ出したくなるこの時を。
今までそうなった時は私が支えてきた。支えたっていうと大げさだけど、少なくとも私がいることによって彼は立ち直れたんだと思う。もちろん、コイビトになる前の話だけど。


恋愛してる時というのは恋愛そのものがパワーの源になる。いつもは気にかけない些細なことも、恋愛してるとすばらしく感じたり、逆に落ち込んだりする。
恋愛をしてない時は、仕事や夢(目標)が栄養源。
何かに没頭できれば知らぬ間に日々は過ぎてゆく。


そんな彼が、私が側にいないことに(悔しいけど)慣れ、仕事に専念してるのはわかってた。
けど、ある時突然襲いかかってくるあの脱力感。喪失感。無気力。それがやってきた時には泣きついてきてくれるかもしれない。
そう期待してたのかもしれない。



電話をかけると泣いていた。久々に聞く泣き声。
泣くというのは、一番簡単なストレス解消法だと常々彼は言ってたので、しばらく泣かしておいた。
ひとりぽっちで泣くのと、側で聞いてくれる人がいて泣くのとでは大きく違う。
泣いて(ストレス発散して)少し落ち着いた彼は、今すぐ来て、とオンナノコみたいなことを言った。
行けるワケないじゃんと答えると、逢いに来て、逢って抱きしめて、と言う。
このままどっか連れてって、と彼の言葉がだんだんエスカレートしてきた。
(まるでオンナノコだ)
相反してなぜかすごく冷静な私がいた。
「これはチャンスなのか、それとも私は試されてるのか・・・?」ぐるぐるとアタマの中を計算機が走り回ってる。天秤は右へ傾いたり左へ傾いたり。
でも答えは出ない。

だからあの日、私が言われた言葉をそっくりそのまま返した。
「無駄な努力はもうしない」

一瞬黙った後、今すぐ答えを出さなきゃダメ?と聞いてきた。
なんだか急にアホらしくなって、そういえばこういうヤツだった、わかってたのに好きになっちゃった私がバカだったんだと思い、最終決戦に入ることにした。
今まで思ってきたこと、考えてきたことを洗いざらいぶちまけた。これで終わりならそれでもいいし、ハードルも一個越えたトコだし、コワイものなんてもう何もないんだから。
ただひとつだけ知りたいことがあった。
それさえわかれば、ホントにもういいや、って思えるだろう。



真夜中マジックというのはオソロシイ。
真夜中のメール、真夜中のチャット、真夜中の電話・・・すべて、薄いベールに包まれてるかのように淡くて儚くて、そして切ない。
誰も彼も孤独になって、どんなに強い人でも、誰でもいいから繋がっていたいと思わせてしまう。


彼も、たぶん私もそうだったハズ。
ただ、朝になればもっと冷静になれるんだろうと思いながら話してた。
結局、魔法が解けてもそれでも逢いたかったら行く、ということにしてベッドに入った。
ベッドに入っても緊張して全然眠れなかった。
私は神様を捕まえられたんだろうか。伝えたいことはちゃんと伝わっただろうか。・・・逢いたいと言ってくれるだろうか・・・・。

うとうとしかけては起きるという3時間の後に、彼からめるが来た。
「逢いたい。キモチは変わらない」
うーーーーーん。
今さらながらに悩む。今日は仕事だし日曜だから急に休んだら迷惑かけてしまう・・・なんて考えながらも、どんな理由で休もうかと考えてる私もいた。
無駄な努力になるのかなぁ・・・となんとなく不安なキモチで、とりあえず行きます、と返す。
すぐに、「と、思ったけど、やっぱりこんなオレに振り回されちゃダメだ。来ない方がいい・・・・って打ってたら『行く』ってめるが来たから・・・待ってる」

あ〜あ。バカなオンナ。

なので行ってきました。
CD積んで高速に乗って都電と並んで走って目白通りを抜けて皇居の周りを迂回して明治座の側に車を停めて。


努力は評価されたのかな。
あれはご褒美だったのかな。
相変わらずムズカシイ言葉を並べてはっきりと答えない彼。ズルイオトコ。
でも、これは自分のしたいようにしただけなんだと思ったら気が楽になった。
彼がくれなくてもかまわない。
がんばった私自身へのご褒美だ。
ははは・・・バカなオンナ。


けど・・・・ハッピーかというとそうでもない。
彼の腕の中はあったかくて髪を撫でられると安心できてたくさん口づけをもらってココロからくつろげたけど、ホントにこれが欲しかったのかと考えたら違う気がした。
なんでかな?

帰る時、車の側で彼はしばらく抱きしめていてくれた。
少し泣いたようだった。
私も泣きたかった。
彼を手に入れることはできないということはわかってる。ずっと一緒にいられないのもわかってる。
じゃあ他に何が欲しいのかと聞かれたけど、答えられなかった・・・。



久々の「次の約束」
来週のライブ。
こうトントン拍子に簡単に話が進むとは思ってなかったけど、よかったよかった。
「その次」が一番の問題なんだけどね。
正念場ってヤツ。


帰り道、渋滞のR4で思った。
要は私がこうしたかっただけなんだよね。それでいいじゃん。
もし次がなくても、私が彼を「思い出」にできるまでは、このままでいいやと思った。
もちろん今後もハードルは越えていく。
だってきっと今までと何も変わらないだろうから。
そう思ってないと今度こそ崩れてしまうだろうから。

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